白金台皮膚科|港区白金台 一般皮膚科|女医

TEL:0334478080

一般皮膚科

皆様の皮膚科「かかりつけ医」です

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一般皮膚科では皮膚疾患全般にわたる診断と治療を、基本的に保険診療を主体に行います。
当院は、地域にお住まい・お勤めの「町のお医者さん」であり続けたいと考えております。

皮膚を通して全身を診療

皮膚は全身を映し出す鏡とよく言われますが、これは内臓をはじめとする体内の状態や血行の調子、ホルモンバランス、ストレスなどが複雑に絡み合い、皮膚症状として現れてくることが少なくないからです。
皮膚病変から、内科的疾患などが見つかるケースもありますので、皮膚の異常に気付いたら、早めに受診してください。

患者さんに多く見られる症状・疾患

  • かぶれ
  • アトピー性皮膚炎
  • 尋常性乾癬
  • 乾燥
  • じんましん
  • にきび
  • 水虫(足白癬)
  • 虫さされ
  • 巻き爪
  • ほくろ
  • いぼ
  • やけど
  • 水イボ(伝染性軟属腫)
  • とびひ(伝染性膿痂疹)
  • 多汗症
  • 尋常性白斑
  • 掌蹠膿疱症など

皮膚のことなら何でもご相談ください

上記の皮膚疾患以外にも、皮膚のことで少しでも気になることがありましたら、何でもご相談ください。

健康的な生活を送ることが基本

皮膚疾患の原因には、様々なものが挙げられますが、特に日常生活の過ごし方が大きな影響を与えています。脂っこいものや甘いものを食べ過ぎたり、睡眠不足やストレスフルな生活を送ったりしていると、皮膚トラブルを招きやすくなります。
栄養バランスのとれた食生活をし、夜更かしを避けて十分な睡眠をとり、適度な運動を心がけましょう。ストレスを溜め込まないよう、上手に気分転換を図ることも大切です。また、紫外線を過剰に浴び過ぎることも皮膚のダメージにつながりますから、日傘や帽子をうまく利用して日焼け対策を講じることも肝心です。
こうした一見あたり前のような健康的な生活を送ることが基本となって、皮膚疾患の予防、および治療に、とても良い影響を与えるのです。

お肌の主な疾患

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、アトピー素因のある人に生じる湿疹病変のことです。
皮膚症状は年齢によっても変化します。また、一度皮膚炎を生じると、治るまでに時間がかかるのも特徴です。

アトピー性皮膚炎の治療

皮膚のバリア機能を保つためにドライスキンを改善する保湿剤の塗布が最も大切です。
その他、外用薬としては、ステロイドの塗り薬、ステロイド以外の塗り薬(タクロリムス軟膏、デルコシチニブ軟膏、ジファミラスト軟膏など)を併用します。
外用薬の塗り方・塗る場所・回数・使用期間などについての指示は、きちんと守りましょう。
抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬などの飲み薬を補助的に用いることもあります。
また、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎に対し、デュピルマブ(注射薬)、バリシチニブ(内服薬)などが用いられることもあります。
どの薬をどのように組み合わせて、どのくらいの量をどのくらいの期間使うかなどは、医師が患者さん個々人の皮膚の状態等をよく診て判断します。
アトピー性皮膚炎の治療の目標は、この疾患であることをそれ程意識しないで日常生活を送ることができ、また周囲の人にもアトピー性皮膚炎であることがわからないくらいにまで症状を改善し、その状態を維持することです。
医師の指示に従って、様々な種類の塗り薬や飲み薬、注射薬などを適切に使い、スキンケアを上手に行っていけば多くの人はこの目標を達成できます。定期的に通院していただき、皮膚が一番良い状態を維持できるようにしましょう。

銀白色の鱗屑(皮膚の粉)を伴う境界明瞭な盛り上がった紅斑が特徴です。全身どこにでも生じ得ますが皮疹の大きさ、数、形は様々で、いくつか癒合した病変を作ることもあります。できやすい部位は慢性的に機械的な刺激を受けやすい頭部、肘・膝、臀部、下腿伸側などです。青壮年期に発症することが多く、日本での発症率はおよそ0.1%と言われています。皮疹は全身に及びますが通常、内臓を侵すことはありません。かゆみは約50%の患者さんに伴っていると言われています。慢性の経過を辿り、良くなったり悪くなったりを繰り返します。人にうつることはありません。
乾癬には様々な病型がありますが90%位が尋常性乾癬と呼ばれる病型です。爪の変形を伴うこともあり爪乾癬として、また頭皮に皮疹を生ずる頭部乾癬としてそれぞれ初発症状となることがあります。
その他、関節炎を伴う関節症性乾癬、発疹が全身におよび全身が真っ赤になり皮がボロボロ剥がれてしまう(落屑)乾癬性紅皮症、扁桃腺炎の後に雨滴状の小さな乾癬皮疹ができる滴状乾癬、重症の汎発型性膿疱性乾癬があります。

の治療

一律な治療方針はなく、患者さんそれぞれの病気の程度や状況に合わせて、治療を組み合わせていきますが、いずれにしろまずは塗り薬による治療から開始します。
外用薬としてはステロイドやビタミンD3、またはその合剤の外用薬が主に使われます。飲み薬としては、レチノイド、シクロスポリン(2017年からはPDE4阻害薬のアプレミラストが追加されました。)などが主なものです。
前述2つに紫外線療法を加えた3つ(外用療法、内服療法、光線療法)が基本的な治療法ですが、2010年からはこれらの治療法で十分な効果が得らえない場合や副作用などで内服薬が使えない場合には生物学的製剤を用いた抗体療法という治療法が選択できるようになりました。
慢性に経過する傾向のある病気ですので、気長に治療を継続することが大切です。

  • 外用療法(ステロイド、ビタミンD3)
  • 内服療法(シクロスポリン、エトレチナート、アプレミラストなど)
  • 光線療法(PUVA、ナローバンドUVBなど)
    ☆当院ではターゲット型ナローバンドUVB(TARNAB)を用いた治療(保険適応)も行っております。お気軽にお訊ねください。
    詳しくはこちら
  • 抗体療法 生物学的製剤
    TNF阻害薬、IL-23p40およびp19阻害薬、IL-17阻害薬など注射薬

乾燥肌

皮脂および汗の分泌が減少して、皮膚が異常に乾燥している状態を乾燥肌(乾皮症)と言います。症状としては痒みが強く、特に下腿・大腿・わき腹に顕著に認められます。湿度が低下する冬季に、多く見られる傾向があります。
原因としては、皮脂の欠乏によって皮膚のバリア機能に障害が起こり、皮膚表面からの水分の喪失が多くなるため、皮膚が過敏になって、痒みが生じます。
住環境や入浴時間・湿度、石けん類の使用などのライフスタイルも関係してきます。

乾燥肌の治療

まずは皮膚のバリア機能を回復させるためのスキンケアが重要です。入浴後は、できるだけ早く保湿剤をまんべんなく適正量を塗ると良いでしょう。皮膚炎を起こしている部分には、ステロイドの塗り薬を併用すると、より効果的です。

ニキビ

ニキビ(尋常性ざ瘡)の直接的な原因は、皮脂(皮膚のあぶら)の過剰な分泌と毛穴の詰まりです。ホルモンやストレスなどの影響により過剰に分泌された皮脂が毛穴に溜まり、面皰(めんぽう)という状態になります。この毛穴に溜まった皮脂を栄養源にして、ニキビの元となるアクネ菌は増殖し、赤みや膿などの症状を招きます。
大人のニキビは、ホルモンバランスの乱れ、不規則な生活、睡眠不足、紫外線、ストレスなど、様々な要因が複雑に絡み合ってできることが多いです。

ニキビの治療

赤みのある大きなニキビになると治る時に痕になりやすいので、ニキビが小さいうちに治っていく皮膚へと改善することが目標です。
ニキビの治療は、塗り薬、飲み薬を中心に治療します。適切なスキンケアや生活習慣の改善も大切です。ニキビの症状が落ち着くまでには少々時間を要しますので、根気よく治療を続けていくことが大切です。

接触皮膚炎(かぶれ)

皮膚に直接触れたものが原因となって起こる炎症や湿疹を接触皮膚炎(かぶれ)と言います。大きくわけると①アレルギー性②1次刺激性、その他特殊なものとして③全身性④光接触皮膚炎があります。
炎症が激しかったり、きちんと治せずにじくじくした状態がずっと続くと全身に湿疹が広がることもあります。

接触皮膚炎(かぶれ)の治療

パッチテストを行うなどして原因物質(アレルゲン)ある程度予測できる場合は、その物質が含まれるものに接しないようにします。ステロイド塗り薬などを使用し、痒みが強い場合は抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの飲み薬を併用して治療します。
原因を取り除くためにはパッチテストは有用な検査ですので可能な限り行うことが望ましいです。

虫さされ

蚊、ダニ、ノミ、ブユ、ハチ、ケムシなどによる虫さされは、日常的によく起こります。
虫さされによって生じる皮膚症状には、大きく「痛み」と「痒み」の二つがあります。
これらの症状の現れ方は、虫にさされた頻度やその人の体質によって個人差が大きいのが特徴です。
痒いからといって患部を掻き壊すと、とびひ(伝染性膿痂疹)や治りにくい痒疹(痒みのある硬い皮膚)となり、長期化することがありますので、皮膚科への受診をお勧めします。

虫さされの治療

ステロイドの塗り薬を短期間外用します。腫れや痒みが強い場合は、抗アレルギー薬、場合によってはステロイドの飲み薬を併用することがあります。

やけど

やかんやポットの湯、コーヒーやお茶、てんぷら油、またカップ麺のスープなどによる高温の液体によるやけどが多く、ストーブやアイロンなどへの接触や、他には炊飯器の蒸気などがあります。
やけどは、高温のものが皮膚に一定時間以上触れることによって起こる皮膚の傷害です。やけどは深さによって3つに分類されます。

  • 第1度 表皮熱傷
  • 第2度 真皮熱傷(浅達性・深達性)
  • 第3度 皮下熱傷

また、50度前後のそれほど熱くないものでも長時間皮膚に触れると、やけどを起こします。(低温熱傷)

最近では、湯タンポによるものが多く見られます。
やけどをしたら、すぐに冷やすことが肝心です。着衣がある場合はその上から水道水などの流水で30分くらい患部を冷やし続けてください。
これにより、熱による組織損傷が深くなることを防ぐだけでなく、受傷した部位の炎症を抑え、痛みをやわらげることができます。

やけどの治療
1度熱傷
赤みやヒリヒリした状態のやけどで、数日で軽快します。特に治療しなくても治りますが、炎症を軽減するための塗り薬を使うことがあります。
2度熱傷
水ぶくれができるのが特徴的で、赤みや痛みがあります。比較的浅いやけどであれば1〜2週間で軽快しますが、色素沈着や脱失を伴います。深い場合ですと治癒に1ヶ月以上かかることがあり、傷あとを残します。治療では、炎症を抑える塗り薬や傷を小さくする塗り薬を使います。
3度熱傷
やけどをした部位は黒色や白色になり、痛みが無いのが特徴的です。治療は皮膚を移植するなど大きな手術を必要とする場合が多く、傷あとを残します。この場合は、こうした治療に対応できる大きな医療機関にご紹介いたします。

水虫

水虫とは正式には足白癬といいます。
皮膚に水虫菌(白癬菌)が感染した状態です。白癬菌とは、カビの一種です。角質を栄養にして増殖しています。
皮膚がポロポロ剥がれたり、指の間がふやけたり、小さなぶつぶつができたりします。こじれて湿疹反応を伴うと痒みが出たりします。
はがれてきた皮膚を一部こすり取り、顕微鏡を使って白癬菌がいるかどうかの検査を行います。

足白の種類

足白癬は趾間型、小水疱型、角質増殖型、爪白癬の4種類に分類されます。

趾間型
足指の間の皮膚がふやけたようになり、亀裂が生じることがあります。冬は症状が治まることもありますが、夏になると再発することが多いです。また、2次的に細菌感染を併発しやすいタイプです。
小水疱型
土踏まずや足の縁などに小さな水ぶくれが多発します。これも夏季に悪化しがちで、痒みを伴うことがあります。水ぶくれが破けると、皮が剥けます。
角質増殖型
足の裏から縁にかけての広い範囲で皮膚が厚くなり、冬のほうが乾燥でひび割れ等を起こしやすくなります。「皮膚が厚くなっただけ」と勘違いし、水虫だと気づかないケースも少なくありません。
爪白癬
爪にできる水虫のことです。痒みは伴いませんが、爪が黄白色に変色したり、分厚くなったりもします。
水虫の治療

水虫の治療には抗真菌薬が使われます。抗真菌薬には塗り薬と飲み薬があります。
塗り薬の効果を発揮させるためには、とにかく薬をきちんと塗ることが大切です。特に入浴後は皮膚の角層(皮膚の一番外側に位置し、外界と接する部分)がふやけており、薬が浸み込みやすいので、お風呂上がりに塗るのが効果的です。
また白癬菌を逃さないためにも、患部を中心に広めに塗ります。さらに、患部の清潔、乾燥を心がけることも大切です。角層の表面を清潔に保つことは、白癬菌の新たな進入を防止し、水虫の悪化を防ぎます。また症状が消えても、その後最低1~2ヶ月は根気よく薬を塗り続ける必要があります。自分で勝手に治ったと思い込んだりせず、必ず医師に判断してもらうことが肝心です。
飲み薬は3~6ヶ月の服用が必要となり、経過を見ながら医師が効果を判断します。内服薬は時に肝機能障害や貧血などの副作用を招くことがあるため、血液検査で副作用をチェックしながら治療を進めます。
特に爪水虫は完治が難しいことが知られています。
以前は飲み薬が主に使われていましたが、最近では飲み薬と同等の効果をもつ塗り薬も出てきました。重症になるとだんだんと治療が難しくなるため、なるべく早く治療を開始しましょう。

いぼ

いぼは、ヒトパピローマウィルス(ヒト乳頭腫ウィルス)が皮膚のごくわずかな傷から侵入して感染することによって発症します。ヒトパピローマウィルスには100種類以上の型が存在することが知られています。触ると次々に移っていきますので、あまり自分で触らないようにしましょう。大きくなってしまったり、数が増え過ぎると治療も長引きますので、みつけたら早めに受診しましょう。

いぼの治療

皮膚科でのいぼの治療には、いぼはウィルスなので特効薬がなく、色々な治療法が試されます。最も選択される治療は、液体窒素による冷凍凝固法で場合により内服療法や外用療法を併用します。
週に1回程度通院していただいて治療していきますが、あまり完治を焦らず、気長に治していく気持ちが大切です。

ほくろ

ほくろは、正式には色素性母斑と言います。神経櫛に由来する母斑細胞という細胞が増殖したものです。
「ほくろ」とひとことに言っても多くの種類があり色も形も様々です。※
気になるほくろがあれば、早めに皮膚科を受診しましょう。

※ダーモスコープという道具を用いることで、組織検査をしなくても、ある程度詳しく診断ができるようになりました。

おでき

皮膚に生じたいわゆる「おでき」のことを皮膚腫瘍と言います。
腫瘍は、大きくは良性と悪性の2種類に分けられます。万が一悪性の場合でも皮膚腫瘍の多くは、早期発見、早期治療で予後が良いものが多いので、気になる「おでき」があれば早めに皮膚科を受診しましょう。

主な皮膚腫瘍
良性腫瘍
老人性疣贅(脂漏性角化症)
年をとるとできる、いぼの一種です(年寄りいぼ)。全身どこにでも生じ、形状は平らなものから隆起するものまで様々で、色も肌色から褐色、黒色まで多様です。稀に痒みを伴うことがあります。日光角化症や悪性黒色腫などとの鑑別が必要です。大抵は液体窒素を用いて治療を行います。
稗粒腫
毛穴の奥にある袋や皮脂を作る腺に角質(老廃物)が溜まった状態で、主に目のまわりに直径1~2ミリの白くて硬いブツブツがたくさん発生します。注射針の針先などで表面に小さな穴をあけ、内容物を押し出せば、きれいに取り除けます。
粉瘤
皮膚が毛穴の奥で袋を作ってしまい、中に老廃物や皮脂が溜まった半球状の腫瘍です。顔面、耳の周囲、耳たぶ、鼠径部、背中などによくできます。2次的に細菌感染をすると赤くなって腫れ、痛みが出るので、必要に応じて切開して膿を出すこともあります。根治的には摘出が必要です。
悪性腫瘍
ボーエン病
表皮(皮膚の一番表側)に生じるがんの一種です。境界は比較的明瞭で、形状は円形~楕円形のことが多いです。他の皮膚疾患との鑑別は必ずしも容易ではありませんので、専門医による診断が欠かせません。
パジェット病
皮膚がんの一種で、主に汗をつくる細胞(腺細胞)ががん化することによってできます。乳頭や乳輪に生じる「乳房パジェット病」と、外陰やわきの下などに生じる「乳房外パジェット病」の2種類があります。乳房パジェット病は、乳がんと同様に扱われます。乳房外パジェット病は60歳以上の高齢者に多く、見た目が湿疹やたむしに似ていることがあるため、注意が必要です。治療としては原則として手術により切除します。
有棘細胞がん
表皮細胞が異形化して増殖した腫瘍で悪臭を放つ、じくじくした紅色の盛り上がりやカリフラワーのような形、もしくはただれのような形をしています。どちらかというと白人に多くみられます。発症には、紫外線が強く関与しているとみられています。
基底細胞がん
基底層(表皮の最下層)の細胞のようながん細胞が増殖した腫瘍で、この腫瘍が日本人に生じた場合、黒色から黒褐色を呈することが多いため、ほくろと勘違いされることがあります。
メラノーマ(悪性黒色腫)
メラニン色素を作る細胞(メラノサイト)が悪性化してできた腫瘍と考えられている、いわゆる「ほくろのがん」です。日本人での発症は10万人あたり1~2人とされています。4つの病型に分類され、それぞれ形状、色調、発生しやすい場所が異なります。稀に黒色調でないものもあります。早期発見・早期治療が特に大切な腫瘍です。

うおのめ・たこ

うおのめやたこは、正式には鶏眼、胼胝といいます。多くは足のうらにできます。特定の場所に継続的に圧力がかかることによって発症します。
うおのめには、芯のようなものがみられ、歩くたびにくさびのようにつき刺さり、痛みを伴います。
たこは皮膚が常に圧迫やこすれなどの刺激によって分厚くなるものです。しかし、うおのめ、たこと思っていても実はいぼ(前述)であることもあります。気になったら受診しましょう。

うおのめ・たこの治療

うおのめもたこも、分厚くなった角質を削ったり切ったりして治療していきますが、同じような環境が続けば2、3ヶ月ぐらいで多くは再発してきます。足や靴の形、歩行の仕方などが圧迫の原因となっており、窮屈な靴を履かないようにすることも大切です。

しみ

しみと一口に言っても、実はその中には多くの疾患が含まれています。
そのうち頻度の多い『雀卵斑』『老人性色素斑』『肝斑』について記載します。

雀卵斑
先天性の色素異常症のひとつ。6歳頃より出現し思春期には明瞭となってきます。顔の真ん中を中心に、その他太陽光の当たりやすい手の甲、腕、肩、背中などに数ミリ程の不規則な形状をした小さな色素斑が多発します。日光に当たると更に濃く目立ってきます。多くは常染色体優性遺伝。
老人性色素斑
後天性の色素異常症のひとつ。中年以降に顔、手の甲、腕、体に大小の褐色斑が多発します。一部が隆起してイボ状になることもあります(老人性疣贅)。手の甲や腕に生じるものは白斑(白く抜ける状態)と混在しており、より日光の影響があるものと考えられます。
稀に悪性黒子(ホクロの癌の前段階)などとの鑑別が必要な場合もありますので、気になるしみを見つけたら皮膚科受診をお勧めします。
肝斑
後天性の色素異常症のひとつ。30歳以降の顔面に生じます。妊娠、日光、内分泌変調などの影響を受けやすいしみです。
妊娠に伴って出現したものは自然消退の可能性もありますが、多くは難治です。一般的なしみ取りレーザーを照射することで増悪することが多いので、適切な診断が必要になりますので注意が必要です。

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他にもトラネキサム酸クリームやAPPSなどもあります。また、肝斑以外のシミにはレーザー治療も有効です。

巻き爪/陥入爪

巻き爪とは、足の指の爪の両端が、内側に湾曲して爪の下の皮膚をはさみこんで伸びて痛みを生じる状態のことです。負担のかかりやすい親指の爪に起こることが多く、爪を深く切り過ぎたり、先の細い窮屈な靴を長時間履き続けたりすることも原因になります。
更に爪の両端が爪の両端の皮膚に食い込んで炎症を起こし、ジュクジュクした肉が盛り上がったりする状態を陥入爪といいます。深爪にならないようにし、窮屈な靴を履かないことも大切です。曲がった爪に巻き込まれた皮膚が化膿してしまい、歩くことが困難になるケースもあります。
また、巻き爪の痛みから足をかばおうと、いつもとは違った歩き方をしてしまうために、足首や膝、腰にも負担がかかり、捻挫や膝痛、腰痛の原因になるケースもあります。

陥入爪の治療

アンカーテーピング、ガター法、マチワイヤ、3TO(VHO)などがあります。化膿している場合は抗生物質の飲み薬を併用することもあります。
当院では、自由診療となりますが、ワイヤ法(マチワイヤ)や3TO(VHO)の治療も可能です。詳細は診察時にお訊ね下さい。

3TO(VHO)の詳細はこちら

帯状

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によって発症しますので、水痘(水ぼうそう)を経験した人にだけ起こります。水ぼうそうが治った後も、ウイルスは体内の神経節に潜んでおり、加齢や疲労、ストレスなどが引き金となって免疫力が低下すると、潜伏していたウイルスは再び活動を始めて増殖し、帯状疱疹として発症するのです。このとき炎症は、皮膚と神経の両方で起こっています。
症状は左右どちらか片側にピリピリ、チクチクした痛みや皮膚の違和感が出現し、しばらくするとその部分が赤い斑点や、寄り集まった小さな水ぶくれが全体として帯状に並びます。そして神経痛を伴うようになります。頭部から下肢までの左右どちらか片側に生じます。軽い発熱や頭痛、リンパ節の腫れがみられることもあります。

早期の皮膚科受診が大切

痛みが始まってから水ぶくれが治るまでの期間は、通常は3週間~1ヶ月くらいです。通常は痛みは水ぶくれが治る頃に消えますが、治った後も長期間にわたってピリピリするようなしつこい痛みが残ることがあります。これを「帯状疱疹後神経痛」と言います。
帯状疱疹後神経痛は、ウイルスによって神経が損傷されることが原因と考えられています。したがって、治癒までに時間がかかるほど、また発症時の痛みや皮膚症状が強いほど、帯状疱疹後神経痛に進みやすくなります。
帯状疱疹は、いち早く皮膚科を受診して早期のうちに治すことが大切で、これにより帯状疱疹後疼痛の発症を少なくすることができます。

帯状疹の治療

帯状疱疹の治療は、ウイルスの増殖を阻止する抗ウイルス薬や対症療法として消炎鎮痛薬などの飲み薬が用いられます。発症したら早めに服用を開始することが大切です。抗ウイルス薬の飲み薬は、効果が現れるまでに通常2日くらいかかります。服用してすぐに効果が現れないからといって服薬量を勝手に増やしたり、途中でやめたりしないで、必ず医師の指示通りに服用してください。治療開始後、多くは1週間くらいで赤みや水ぶくれが少し落ち着き、その後はかさぶたができ、3週間程度で治ります。なお、水ぼうそうにかかったことの無い乳幼児には水ぼうそうを発症させる可能性がありますので、帯状疱疹の患者さんは小さな子どもとの接触を控えましょう。
最近では帯状疱疹の発症を予防するために50歳以上からは予防接種が推奨されています。詳しくは診察時にお問合せください。

脂漏性皮膚炎

脂腺の多いところに生じる湿疹で、頭部や顔、胸背部などにできやすいのが特徴です。
頭や顔、耳などにフケがしつこく出て、時に痒みも伴う皮膚炎です。新生児や乳児に生じたものは、大きくなるにつれて自然に治っていきます。

原因としては皮脂の成分の質的な異常が基盤にあると考えられています。また、カビの一種であるマラセチア菌の感染の関与も指摘されています。

脂漏性皮膚炎の治療

強過ぎないように気をつけながらもしっかり洗い、ステロイドの塗布や抗真菌剤の塗り薬を用いた外用療法を主体とします。時にビタミン剤などの飲み薬を併用することもあります。

円形脱毛症

自覚症状などが何も無く、ある日突然、円形に髪の毛が抜ける疾患です。一ヶ所とは限らず、多発することもあります。頭に生じることが多いですが、まゆ毛や顎ひげなどにも生じることがあります。
かつては、精神的ストレスが主な原因と考えられていましたが、最近ではアレルギーとの関与が指摘されるようになってきました。
脱毛斑の少ない場合は、自然に治ることが多いですが、多発していたり、髪の生え際、頭髪以外の体毛も抜けている場合は治りにくい傾向があります。

円形脱毛症の治療

ステロイドなどの塗り薬や抗アレルギー薬などの飲み薬、脱毛部をドライアイスなどで冷却する方法、ステロイドの局所注射、時にステロイドの飲み薬などを用いて治療します。
また、ナローバンドUVBの照射も併用することもあります。時間をかけて治療する必要がありますので、皮膚科医にご相談下さい。

●当院ではターゲット型ナローバンドUVB(TARNAB)を用いた治療(保険適応)も行っております。お気軽にお訊ねください。 詳しくはこちら

じんましん

じんましんは、とてもかゆみの多い、みみず腫れのような、膨らんだ赤みがみられる皮膚疾患で、通常は数十分から数時間で症状が治まるのが特徴的です。
じんましんの原因は、様々であり特定できる場合もありますが、多くは明確な原因がなく疲労や体調不良、季節の変わり目などに生じます。しかし、子どもの場合(特に乳幼児期)、食物アレルギーの一症状として出る場合もありますので注意が必要です。
出没をくり返しながら通常は1週間程でおさまりますが(急性蕁麻疹)、時に6週間以上症状が続く場合があります。(慢性蕁麻疹)

じんましんの治療

じんましんの治療には、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの飲み薬を使用します。通常は、薬を飲むことで症状は次第に治まっていきます。
ただし、抗ヒスタミン薬は症状が消えても一定期間は飲んだ方が良いようです。薬を飲み続ける期間は、急性じんましんと慢性じんましんで異なります。自分で判断せずに、必ず医師の指示に従いましょう。
痒みが強い場合は、ステロイドの塗り薬などを使用することもあります。
ステロイドの塗り薬を使用することで、痒みを早く抑えることができるので、ストレスも少なくなり、患部を掻き壊してしまうのを避けることができます。
最近では治りにくい慢性蕁麻疹に対してオマリズマブ( 注射) を組み合わせる場合もあります。

多汗症

多汗症の患者さんは日本人の10人に1人と言われており、中でも原発性腋窩多汗症の有病率は約5.7%、原発性手掌多汗症患者さんの有病率は約5.3%と推測されています。

◎全身性多汗症

  • 原発性 特定の原因を持たないもの
  • 感染症、内分泌代謝異常や神経疾患に合併するもの

◎局所多汗症

  • 原発性 特定の原因を持たないもの
  • 外傷や腫瘍などの神経障害によるもの

特に原発性局所多汗症では手掌足底や腋窩という限局した部位から両側に過剰な発汗を認める疾患です。

局所多汗症の治療

近年効果の期待できる外用薬剤が保険で処方できるようになりました。
お気軽にご相談ください。

【腋窩】

2020年11月より

  • 5%ソフピロニウム臭化物ゲル製剤(エクロックゲル®)

2022年4月より

  • 2.5%グリコピロニウムトシル酸塩水和物(ラピフォートワイプ®︎)

【手掌】

2023年5月より

  • 20%オキシブチニン塩酸塩(アポハイドロ®︎ローション)

【その他の治療】

  • 20〜50%塩化アルミニウム液(保険外)
    単純塗布、ODTなど。
  • イオントフォレーシス
    (手掌や足底には有効な治療ですが、当院では行っておりません。)
  • A型ボツリヌス毒素(BT-A)の局所注射療法
    (腋窩以外は保険外)
  • 内視鏡的胸部神経遮断術(ETS)(当院では行っておりません。)
  • 内服療法など(保険外)